【振休と代休の違いとは?】社労士がわかりやすく解説

 

振休と代休の違いがよくわかりません。

と悩んでいませんか?

「同じじゃないの?」と思うかもしれせんが、実は違います。

振休と代休の違いは人事労務担当の方はもちろん、サラリーマンで働く方も知っておいた方がいい知識です。

社会保険労務士の私がわかりやすく解説しますので、ぜひご覧ください。

この記事でわかること
  • 振休と代休の違い
  • 振休と代休の給与計算
  • 実務上の対応
振休と代休は違うんだよ
目次

振休と代休の違い

振休と代休の違いをザックリ解説すると下記のようになります。

  • 振休:事前に平日と休日を入れ替えること
  • 代休:休日出勤の代わりに平日を休むこと

図で表すと下記の通り。

振休と代休の違い
出典:働き方改革研究所

なんとなく違いがわかりますでしょうか。

では詳しく解説していきますね。

振休

振休とは事前に平日と休日を入れ替えることをいいます。

例えば、2月1日(月)と2月7日(日)を入れ替えたとしましょう。
そうすると、2月1日が休日、2月7日が平日になりますよね。

この場合、2月7日は平日なので休日出勤の割増賃金は発生しません。

ちなみに「事前に」というところも重要です。

なぜなら事前に申請していなければ、本人が休日出勤のつもりで働いたとしても、会社が割増賃金を払いたくないという理由で「振休」にできてしまうからです。

もし事前に申請していない場合は法律上「代休」になります。

労サポくん

とはいえ実務的には事前に申請するか、しないかで代休に変える運用は難しいです。後ほど説明します。

代休

代休とは休日出勤の代わりに平日を休むことです。
振休との違いは、事前に休日働くことがわかっていないこと。

例えば、納期が迫ってきているにも関わらず、ぜんぜん完成されていない商品があって、どうしても休日出勤しなければならない。

そんな時ありますよね。

代休はやむを得ず休日に働いた代わりに付与される休みです。

ですので、代休は休日出勤の後に取るのが通常です。

また給与としては、休日出勤分の割増賃金を支払い、代休を取った分は「不就労」という形で代休分を控除することになります。

例えば、時給換算1,000円の人が休日出勤で8時間働いて、後日代休を取った場合は下記のような計算になります。

代休の給与計算

・休日出勤分:1,000円×8時間×1.35=10,800円

・代休控除:1,000円×8時間=8,000円

本人:10,800円-8,000円=2,800円の手取り

代休は有給休暇と違い、休んだ分は「労働しなかった」とみなして代休控除がされます。

結果、割増賃金分が本人の手取りとして支給される仕組みです。

以上が振休と代休の違いになります。

ここまでご覧になられた方の中には「自分の会社は間違った運用をしている!」と思った方もいるのではないでしょうか。

ご安心ください。

現実的に考えて事前申請だから振休、事前申請じゃないから代休という決まりにすると、従業員や人事労務担当者の管理が大変です。

次からは振休・代休の実務上の運用について解説いたします。

振休・代休の実務上の対応

それでは、振休・代休が実務上でどういった運用をしていのるか、私が経験してきた会社の事例をもとにご紹介します。

例1.代休はなし・振休は3ヵ月以内で使用すること

代休がない会社の事例です。

社労士としては「代休を使ってください」と言いたいところですが、現実的には管理を簡略化するために振休のみ使っている会社もあります。

また、私が担当した会社では3ヵ月以内に振休を使えなかった場合は、3か月後の翌日に精算していました。

例えば、1月に振替出勤で休日勤務したものの、繁忙期だったため振休が3月末時点でまだとれていなかった場合、精算となります。

精算額は1月の出勤時間に割増率をかけた金額です。

計算例

・時給換算1,000円
・1月1日に振替出勤:労働時間6時間

繁忙期で3月末になっても振休が取れなかった。

4月の給与で『1,000円×6時間×1.35=8,100円』を振休精算として支給

労サポくん

ちなみに代休がないこと自体は違法とはいえません。
違法なのは、毎週1日または4週間を通じて4日以上休みがない場合です。

例2.振休は月内、月をまたぐ場合は代休

続いて、休日出勤をして月内に休む場合は「振休」、月またぎで休む場合は「代休」としていた会社の例です。

休日出勤の申請を1つにし、休みが月内か翌月以降かで変えていました。

振替をした場合は、割増賃金がつかないのでそのまま給与計算。

代休の場合は代休を使った月の翌月に代休控除をする運用です。

この運用の場合は、人事労務担当者の勤怠チェックが大変です。

私が担当していた会社では、従業員が自分の勤怠を入力し終わったあと、振休か代休かを人事労務担当者の目でチェックしていました。

間違って月またぎなのに振休を使っていたり、月内なのに代休を使っていたりすると給与ミスにもなりますからね。

実際運用する場合は勤怠システムを入れることをオススメします。勤怠チェックはなるべくシステムに任せてしまいましょう。

労サポくん

ちなみに振替出勤をした結果、その週の労働時間が40時間超えた場合、40時間を超えた時間は割増賃金が発生します。ご注意ください。

まとめ

振休と代休の違いについておわかりいただけたでしょうか。

繰り返しになりますが、法律上は下記の通りです。

  • 振休:事前に平日と休日を入れ替えること
  • 代休:休日出勤の代わりに平日を休むこと

とはいえ、現実的には前申請だから振休、事前申請じゃないから代休という決まりにすると、従業員や人事労務担当者の管理が大変なので会社によってルールを決めています。

ご自身の会社どんな運用をしていますか?
もしよろしければ会社の振休・代休がどうなっているか確認してみてください。

以上、参考になれば幸いです。

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管理人:キタ コウタロウ
社会保険労務士・Webライター
きた社労士事務所代表
給与計算や社会保険業務など労務業務を約10年、人事労務部門のマネージャーを約2年経験。現在は社労士・Webライターとして独立。
人事系メディアを中心に執筆・監修を行っています。
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