【電子証明書の取得方法】経験者が解説する社会保険電子申請をするための電子証明書の取り方

 

e-Govで社会保険の電子申請を始めようと思うんですが、電子証明書を取得しなければならないことを知りました。
どうすれば電子証明書を取得できますか?

そんな悩みにお答えします。

労サポくん

この記事を書く私は、電子証明書の取得経験あり。現在もe-Govを使って社会保険を電子申請で手続きしています。

政府が運営している電子申請ソフト「e-Gov」で社会保険を電子申請する場合「電子証明書」の取得が必要になります。

「明日から電子申請に切り替えよう」と思ってもすぐには電子申請に切り替えはできないのです。

この記事では、社会保険の電子申請に切り替えるために電子証明書を取得しようとしている方向けに電子証明書の取得方法をわかりやすく解説します。

目次

電子証明書の取得方法

電子証明書取得までの流れは下記の通りです。

細かく見て行くと次のようになります。

  1. 「商業登記電子認証ソフト」をダウンロード
  2. 申請書とファイル作成
  3. 申請書の記入・捺印
  4. USBまたはCDに作成したファイルを保存
  5. 登記所(法務局)に申請書とUSBまたはCDを提出
  6. 電子証明書を取得

ちなみに電子証明書は有料です。取得前に期間を決めてから手続きを進めましょう。

なお、2021年4月から手数料が大幅に値下げされました。

では、細かく解説していきます。

「商業登記電子認証ソフト」をダウンロード

電子証明書を取得するためには、「商業登記電子認証ソフト」というソフトをダウンロードするところから始まります。

法務省のホームページからダウンロードできますので、まずはご自身のパソコンにダウンロードしてください。

ダウンロードはこちら

申請書とファイルの作成

商業登記電子認証ソフトを立ち上げると下記のような画面が表示されます。

立ち上がったら手順1の「鍵ペアファイル及び証明書発行申請ファイルの作成」をクリックしましょう。

クリックしたら会社名や代表者名を入力します。

注意点は次の通り。

・「商号又は名称」:謄本に表記されているとおりに入力しましょう。
・「印鑑提出者の氏名」:社長の名前でOK
・「印鑑提出者の資格」:代表取締役でOK
・「電子証明書の有効期間」希望の期間を入力しましょう。
・「鍵ペアファイルパスワード」:電子証明書を発行するためだけのパスワードです。発行された後は使いません。
・「電子証明書の使用休止届出用暗証コード」:有効期間中に電子証明書の利用を休止する時に使うパスワードです。
・「格納先」:とりあえずどこでも構いません。

記入例と注意事項をよく見て画面に入力し終えたら「鍵ペアファイル及び証明書発行申請ファイル作成実行」をクリックします。

そうすると次の画面が表示されます。

ここはあまり気にせず、サラッと確認する程度でOKです。
確認したら「ファイル作成結果保存」をクリックしましょう。

ファイル作成すると登記所(法務局)に提出する
・鍵ペア(法務局に提出後に使用するファイル)
・SHINSEI(USBまたはCDに保存するファイル)
・申請書・委任状(電子証明書発行申請書のPDF)
・ファイル作成結果(上記画面のメモ帳版)

がダウンロードされます。

申請書の記入・捺印

ダウンロードができたら、まず「電子証明書発行申請書」を印刷します。
申請書・委任状(電子証明書発行申請書のPDF)を印刷してください。

印刷できたら必要事項を記入するのですが「社長自ら電子証明書を取りに行く」か、「従業員が取りに行く」かで書き方が変わります。

記入例は下記の通り。

社長自ら電子証明書を取りに行く場合

従業員が取りに行く場合

大抵の方は従業員が取りに行くと思いますので、従業員が取りに行く場合で説明します。

従業員が電子証明書を取りに行く場合は「申請人」の「印鑑提出者本人」欄の記入はいりません。

労サポくん

印鑑提出者本人欄も記入が必要というサイトを見かけますが、私は記入しないで申請が通りました。

代理人は実際に法務局に行って証明書を取りに行く人の名前と認印が必要になります。
上司の名前ではありません。

USBまたはCDに作成したファイルを保存

次にダウンロードした「SHINSEI」というファイル名のファイルをUSBメモリまたはCDに保存します。

これで法務局に持っていく準備はOKです。

これで下記の手順1が終わりました。
手順2は法務局に書類を持って行くことで完了。
手順3は法務局に書類を提出した後に実行する手順です。

登記所(法務局)に申請書とUSBまたはCDを提出

電子証明書発行申請書の記入と捺印、USBメモリまたはCDへのファイル保存が終わったら、「電子証明書発行申請書」と「USBメモリまたはCD」を持って法務局に行く、もしくは郵送します。

法務局に直接持って行く場合

法務局に直接持って行く場合は2点注意が必要です。

  1. 電子証明書を発行していない法務局がある
  2. 提出前に収入印紙を購入すること

法務局に直接持って行く際に注意することは、最寄りの法務局で電子証明書を発行していない可能性もあるということです。電子証明書は都市部に近い法務局のみ発行しています。持って行く前に検索して調べてから行くとよいでしょう。

また、申請には収入印紙が必要です。
法務局で購入できるので申請する期間に対する料金の収入印紙を購入してから提出してください。

郵送で手続きする場合

郵送で手続きする場合は、あらかじめ収入印紙を用意しましょう。
そのうえで、切手を貼付した返信用封筒を併せて送付してください。

また、直接持ち込んだ場合は当日に手続きが完了しますが、郵送の場合は2週間ほどかかる場合があります。

電子証明書を取得

法務局で手続きが完了すると、「電子証明書発行確認票」がもらえます。

この「電子証明書発行確認票」と「鍵ペア(法務局に提出後に使用するファイル)」を用意して「商業登記電子認証ソフト」を開きます。

開いたら手順3の「電子証明書取得」をクリックします。

下記の画面が開きます。

・シリアル番号:法務局からもらった電子証明書発行確認票に書かれている番号を入力
・鍵ペアファイル:手順1でダウンロードしたファイルを参照
・鍵ペアパスワード:手順1で設定したパスワードを入力
・電子証明パスワード:電子証明書を使用する際に必要になるパスワード

必要事項を入力したら「電子証明書取得実行」をクリックします。

クリックしたら下記のような画面になります。

正直これは気にしなくて結構です。(見てもよくわかりません)

一応あってることを確認したら「続行」をクリック。

指定した場所に電子証明書 ( 拡張子が「.p12」 のファイル) がダウンロードされていることを確認したら完了です。
お疲れさまでした!

e-Govソフトインストール

社会保険の電子申請を行う場合は電子証明書を取得して終わりではありません。
e-Govのソフトもインストールする必要があります。

e-Govのインストールはこちら

まとめ

社会保険を電子申請でやろうと思ってもすぐにできるものではありません。
必ず電子証明書の取得が必要になってきます。しかも有料です。

手続きはパソコンに不慣れない方だと時間もかかります。

余裕をもって切り替えましょう。

労サポくん

ちなみに、電子申請に切り替えた後でも紙の申請は受け付けてくれます。
焦らず徐々に電子申請に切り替えていきましょう。

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管理人:キタ コウタロウ
社会保険労務士・Webライター
きた社労士事務所代表
給与計算や社会保険業務などの労務業務を10年経験。その後、社労士として独立。人事労務コンサルのほか、Webメディアの執筆・監修に力を入れている労務の専門家。
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