社会保険業務初心者です。
そもそも算定基礎届ってなんですか?
そんな疑問にお答えします。
算定基礎届は年に1回必ず行わなければならない手続きです。
しかし、内容が複雑で初心者にはわかりづらいところがいくつもあります。
そこで今回は「算定基礎届とは何か」をわかりやすく解説します。まだ算定基礎届についてよくわからない方はぜひご覧ください。
算定基礎届とは
算定基礎届(定時決定)とは「社会保険料(健康保険料と厚生年金保険料)を年1回見直しましょう」という届出です。
現在従業員の給料から引いている社会保険料は、基本的に毎月同じ金額が引かれていると思います。
その社会保険料を年に1回だけ「今もらっている給料に合わせて改定するから届出してね」というのが算定基礎届です。
例えば、健康診断も年に1回身体の状況を検査して判定が出されますよね。ニュアンスが違うかもしれませんが、算定基礎届も同じです。
年に1回給料に見合ったランク付けをしようということですね。
ちなみに「ランク」については「標準報酬月額」という名前がついています。
標準報酬月額は社会保険料の基礎的な考えなので、わからない方は下記の記事もあわせてご覧ください。
また、算定に似た制度で「月変(随時改定)」というものもあります。
月変は大幅に給料が上がったり、下がったりした時に社会保険料を改定させる制度です。
詳しくは下記の記事で解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。
定時決定(算定基礎届)は4月から6月の給料で算出する
定時決定とは4月から6月に支払われた給料の平均で社会保険料を決定する制度です。
この定時決定で作成する書類を「算定基礎届」と言います。
よく「4月から6月に残業代が多いと社会保険料が高くなる」と言われるのは、制度上の都合ということです。
また定時決定は、1ヶ月に17日以上労働日数がないとその月は計算対象となりません。
たとえば、4月に20日、5月に10日、6月に21日労働した場合、5月は17日未満なので、4月と6月の2ヶ月の平均給与で社会保険料を決定することになります。
作成した算定基礎届は、7月10日までに日本年金機構に届出します。(健保組合に加入している会社は健保組合にも届出)
届出を終えたら、9月分の社会保険料から改定しますので、給与計算をする時に保険料をし忘れないように注意しましょう。
詳しい内容や注意点は日本年金機構の算定基礎届のサイトをご覧ください。
書類の提出方法については下記の記事で詳しく解説しています。
算定基礎届の用紙は送られてくる
算定基礎届は6月上旬から6月下旬までの間に日本年金機構から用紙が送られてきます。
なお、ホームページからダウンロードして作成しても問題ありません。
また、用紙が送られてきても電子申請でも申請できるので、自社の環境に合わせて申請しましょう。
2021年から算定基礎届総括表が廃止
2021年から算定基礎届総括表が廃止されています。
総括表とは以下の書類です。
初めて見た方は気にしないでください。
まとめ
算定基礎届(定時決定)とは「社会保険料(健康保険料と厚生年金保険料)を年1回見直しましょう」という制度です。
4月から6月に支払われた給料の平均で社会保険料を決定します。
ただし、算定基礎届は従業員の状況によって書き方がさまざまです。
算定基礎届についてもっと知りたい方は下記の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
以上、算定基礎届についてでした。担当者様の参考になれば幸いです。
社会保険や給与計算をミスした時にどう対処していいのかが事細かに書かれています。
実務経験豊富な著者の実体験をもとに書かれているので、参考になります。
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