【月変とは?】社労士がわかりやすく解説【月変の条件・作成するタイミング】

この記事でわかること
  • そもそも月変とは
  • 月変の条件
  • いつ作成していつ届出するのか
月変はややこしいよね
 

月変って何?
月変になる条件も知りたいです。

と、悩んでいませんか?

月変はややこしいくて、難しい制度ですよね。

私も初めて労務をやった時はわけが分からず、とりあえず給与計算システムに出てきたから月変するということをやっていました。

労サポくん

その後、勉強してみましたが専門用語多すぎて一回挫折した思い出があります。

というわけで、今回は月変のことがイマイチわからないあなたに、わかりやすく丁寧に解説していきます。

目次

月変とは

月変とは簡単に言うと

基本給が上がったみたいですね。じゃあ社会保険料も上げちゃいましょう。

です。

下がった場合も同じ。

基本給が下がっちゃったんですね。じゃあ社会保険料も下げてあげましょう。

です。

なんとなくわかりましたか?

そもそも月変は「月額変更届」と言って、社会保険料を改定することなんですね

では、もう少し細かい解説に入ります。

月変は直近3ヵ月の給与で決まる

月変はどういう時に発生するかというと、基本給(固定給)に変動があった月から3ヵ月の平均給与を見て、月変になるかどうか判断します。

例えば、10月に昇給した場合は10月、11月、12月の給与の平均を見て大きく変動(標準報酬月額が2等級以上変動)しているるのであれば月変対象です。

この例の場合、1月の5営業日目までに月額変更届を作成して、日本年金機構に提出します。(健康保険組合の加入者は健康保険組合も提出)

ちなみに、給与計算ソフトを使っている場合は自動で対象者が抽出されるはずです。

つまり月変とは

月に関係なく固定給が変動した月から3ヵ月後に改定する」制度。
細かく言うと、固定給が変動して、かつ標準報酬月額が2等級以上の差が出た場合に月変が行われる。

ということです。

ところで「標準報酬月額」という言葉はご存知でしょうか。
標準報酬月額とは「社会保険料を決める階級」です。

そもそも社会保険料は「月平均20万円~22万円の人は〇〇万円」というような形で保険料が決まっています。
これを標準報酬月額と言っているんですね。

詳しくはこちらの記事で解説していますので、「標準報酬月額って何?」という方はまずこちらをご覧ください。

月変における固定給(固定的賃金)とは

じゃあ「固定給ってそもそも何?」という方もいらっしゃるでしょう。

月変において固定給は「固定的賃金」という名前がついています。そして固定賃金とは毎月一定額が継続して支給される賃金のことです。

例えば、

  • 基本給
  • 家族手当
  • 住宅手当
  • 単身赴任手当
  • 通勤手当

などです。

これらが変動して、かつ標準報酬月額が2等級以上変動すると月変になります。

労サポくん

ただ、固定的賃金が大幅に変動しても月変にならない場合があります。
次で解説しますよ。

月変になるか・ならないかの判断

さあ、だんだん難しくなってきましたね。

もう少しです。

月変は固定的賃金が変動すれば必ずしなければならないというものではありません。

例えば、残業代。
残業代は毎月変動するので、固定的賃金にはなりません。

つまり、いくら残業をしても月変にはならないということです。

また、固定的賃金が上がっても、残業代が下がっていたら月変にはならない場合があります。

月変は固定的賃金の変動、かつ残業代などの非固定的賃金を含めて2等級以上変動した時に月変になるということです。

「わからなくなってきた」という方も多いと思うので下記の図をご覧ください。

出典:関東ITソフトウェア健康保険組合
例1

固定的賃金:上がる
非固定的賃金:上がる
標準報酬2等級:上がる

〇月変する

例2

固定的賃金:上がる
非固定的賃金:下がる
標準報酬2等級:上がる

〇月変する

例3

固定的賃金:上がる
非固定的賃金:下がる
標準報酬2等級:下がる

×月変しない

例4

固定的賃金:下がる
非固定的賃金:下がる
標準報酬2等級:下がる

〇月変する

例5

固定的賃金:下がる
非固定的賃金:上がる
標準報酬2等:下がる

〇月変する

例6

固定的賃金:下がる
非固定的賃金:上がる
標準報酬2等:上がる

×月変しない

このように、固定的賃金が変動するからといって月変にはならないので注意しましょう。

労サポくん

標準報酬月額が2等級以上変動しても必ず月変になるわけではない。ということです。

月変届(月額変更届)はいつ届でるのか

月変は固定的賃金が変動した給料が支払われた月から4カ月目に提出をします。
正確には月変対象月から5日以内に提出です

また、給料日の月を基準として考えることも覚えておきましょう。

例を2つ紹介します。

例1

10月に昇給した場合で10月25日に基本給の上がった給与が支払われた場合(当月締・当月支給)
1月の5営業日以内に提出します。

10月・11月・12月で平均を見て1月に改定が行われるからです。

例2

10月に昇給した場合で11月25日に基本給の上がった給与が支払われた場合(当月締・翌月支給)
2月の5営業日以内に提出します。

昇給は10月でも11月の給料から変更されるので、11月・12月・1月で平均を見て2月に改定が行われるからです。

ちなみに、算定も同じく給料日が基準になります。

算定について詳しく知りたい方は下記の記事も合わせてご覧ください。

まとめ

今回は月変について解説しました。

月変は昇給・降格があればほとんどの場合発生するものです。

条件に当てはまる場合は必ず届出をしましょう。

届出漏れが起こると従業員の将来の年金にも影響するので、概要はしっかり覚えておいてください。

月変の様式、記入例などは日本年金機構のホームページからダウンロードできます。

月額変更届の様式・記入例はこちら

また、固定的賃金と非固定的賃金について詳しく知りたい方はこちらのサイトが参考になります。

以上、お役に立てると幸いです。

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管理人:キタ コウタロウ
社会保険労務士・Webライター
きた社労士事務所代表
給与計算や社会保険業務など労務業務を約10年、人事労務部門のマネージャーを約2年経験。現在は社労士・Webライターとして独立。
人事系メディアを中心に執筆・監修を行っています。
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