GビズIDってどうなんですか?
e-Govとの違いも知りたいです。
そんな疑問にお答えします。
「GビズIDって何?」と疑問に思っていませんか?
GビズIDとは、法人・個人事業主向けに作られた行政の電子申請システムです。
この記事ではGビズIDの導入を検討している方向けにGビズID導入のメリットとデメリットを解説します。ご検討されている方はぜひご覧ください。
GビズIDとは
GビズIDとは無料で使える電子申請システムです。
社会保険だけではなく、補助金や行政手続きなど様々な手続きがインターネットで申請できる経済産業省主幹のシステムになっています。
同じ行政の電子申請システムである「e-Gov」との違いは、電子証明書が不要なため、お金がかからないことです。
資金繰りが厳しい中小企業に向けの電子申請システムと言ってもいいでしょう。
とはいえ、デメリットもあります。
「無料だからGビズIDにしよう」と思っている方はもう少し読み進めてから検討してください。導入した後に「e-Govにしとけばよかった・・・。」となるかもしれません。
GビズIDとe-Govの違い
「GビズID」と「e-Gov」の違いを表に表すと以下のとおりです。
比較項目 | GビズID | e-Gov |
---|---|---|
料金 | 無料 | 有料(一部無料) |
電子証明書 | 不要 | 必要 |
社会保険届出義務要件 | 満たさない | 満たす |
必要機器 | PC・スマートフォン | PC |
それぞれの項目を詳しく解説します。
料金
e-Govは「電子証明書」が必要になるため、実質有料になっています。
電子証明書の値段は下記の通りです。
有効期間 | 料金 |
---|---|
3ヵ月 | 1,300円 |
6ヵ月 | 2,300円 |
9ヵ月 | 3,300円 |
12ヵ月(1年) | 4,300円 |
15ヵ月 | 5,300円 |
18ヵ月 | 6,300円 |
21ヵ月 | 7,300円 |
24ヵ月(2年) | 8,300円 |
27ヵ月 | 9,300円 |
期間が長ければ長いほど安くはなりますが、だいたい1ヵ月350円くらいです。
切手代や封筒代がなくなると考えれば経費としてはもう少し安くなります。
一方、GビズIDは無料です。ただし、無料としているのはGビズIDを経由してe-Govで申請することができるため、無料で電子申請が可能となっています。
電子証明書の取得方法については下記の記事をご覧ください。
社会保険届出義務要件
社会保険の届出は2020年4月から大企業で電子申請が義務化になりました。義務化されたのは社会保険と雇用保険、労働保険の届出です。
その中で、「育児休業給付金」と「高年齢雇用継続給付金」も義務化になったのですが、GビズIDでは「育児休業給付金」と「高年齢雇用継続給付金」の申請はできません。
ただし、GビズID経由でe-Govにログインすることができます。GビズID電子証明書の代わりになるということです。
GビズIDのIDでe-Govにログインすれば「育児休業給付金」と「高年齢雇用継続給付金」の申請ができるようになります。
e-Govはほとんどの届出を電子申請ですることができます。
36協定や労働保険料の申告も可能です。
必要機器
電子申請は基本的にPCで行いますが、GビズIDはスマートフォンが必要です。
GビズIDはSMS(ショートメールサービス)でワンタイムパスワードを受信し、申請しなければいけません。
申請をするたびに一時的に使えるパスワードを登録しているスマートフォンのショートメールに送って、そのパスワードを見て申請をします。
ただし、スマホアプリをダウンロードすることでワンタイムパスワードが不要になります。
一方、e-GovはPCのみで完結します。パスワードは必要ですが、一度登録するだけで使えるのでGビズIDよりは手間ではありません。
GビズIDのメリット
GビズIDのメリットは以下のとおりです。
- 無料で電子申請ができる
- 経済産業省管轄なので補助金申請に向いている
- 中小企業には使いやすい
無料で使えるため、切手代や封筒の費用がかからなくなります。
また、経済産業省が主幹となっているため、社会保険だけではなく様々な補助金や給付金の申請システムと連携しており、行政の申請がスムーズに行えます。
GビズIDのデメリット
GビズIDのデメリットは以下のとおりです。
- ワンタイムパスワードがめんどくさい
- 主にスマートフォン保持者が申請者となる
- 全ての届出を電子申請できない(GビズID経由でe-Govにログインできる)
GビズIDは、申請のたびにワンタイムパスワードを使用します。件数が多い場合はかなり手間がかかります。また、スマートフォン(携帯電話)を使用するため、申請者が限られることもデメリットでしょう。
まとめ
今回はGビズIDとe-Govの違いとGビズIDのメリット・デメリットについて解説しました。
人事労務ご担当の方にとっては社会保険の申請を電子にしたいと思っている方は多いと思います。
どちらがご会社に合っているかしっかり検討したうえで導入をしましょう。
ちなみに、電子申請を導入しても紙の申請は引き続き受け付けてくれます。
GビズIDの手続きについて詳しく知りたい方はこちらの動画をご覧ください。
以上、担当者様のお役に立てれば幸いです。
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