【給与計算ミス対策】支給額のミスした時に修正する控除項目と再発防止策

この記事でわかること
  • 支給額をミスしたときに修正する項目
  • 給与計算システムによる修正方法
  • 支給額をミスしないための対策
ミスは誰でもあるからあせらずに

こんにちは、社労士のキタです。

支給額をミスしたときに、どの項目を修正したらいいのかわからず悩んでいませんか?

給与計算では、支給額が変わることで「変動する控除項目」と「変動しない控除項目」があります。

もし「変動する控除項目」を押さえていなければ修正の修正が発生して、まさに泥沼状態。

そこで今回は支給額が変わると、どの控除項目が変動するか詳しく解説します。

とくにエクセルで給与計算を行っている場合は、絶対に押さえておきましょう。

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目次

支給額をミスしたときに修正する項目

給与計算ソフトを使えば自動計算で修正できますが、イレギュラー対応があった場合はエクセルで行うこともありますよね。

そんな時に修正する項目を押さえておくことはとても重要です。

支給額をミスしたときに修正する項目は以下の通り。

  • 所得税
  • 雇用保険料(個人負担分)
  • 雇用保険料(会社負担分)
  • 労災保険料

詳しく解説します。

所得税

所得税は課税所得に対して変動します。

もし「基本給」や「時間外手当」「家族手当」などの修正があった場合は、所得税の修正が必要です。

ただし、通勤手当などの非課税の支給項目が修正になった場合は所得税の修正は必要ありません。

雇用保険料

雇用保険料は課税・非課税問わず支給額の変更があれば修正が必要です。

ただし、奨励金など労働の対価ではない支給項目が変更された場合は雇用保険料の修正は必要ありません。

また雇用保険料は会社負担分もあるため、忘れずに修正を行いましょう。

労災保険料

労災保険料は従業員本人には影響しませんが、支給額の変更があれば修正が必要です。

雇用保険と同様、 労働の対価ではない支給項目が変更された場合は労災保険料の修正は必要ありません。

労サポくん

雇用保険料・労災保険料は「労働の対価」に対する給与に料率をかけて算出しています。

給与計算システムによる修正方法

会社によっては、控除項目の修正を「別項目で処理」することもあるでしょう。

たとえば数ヶ月前に遡って支給額の修正が発覚した場合は、修正部分がわかるように、あえて別項目に修正額を入れることも考えられます。

その場合は以下の項目を作って処理しましょう。

  • 所得税修正
  • 雇用保険料修正
  • 雇用保険料(会社負担分)修正
  • 労災保険料修正

項目を作ることが難しい場合は「その他控除」で処理します。

給与システムと会計システムと連携させている場合は、それぞれの項目の連携が設定されているか確認しましょう。
連携されていない場合は、伝票起票時に数字が合わなくなります。

また「その他控除」で処理する場合は「所得税・雇用保険料・労災保険料」それぞれの勘定項目に仕訳できるよう内訳表が必要です。あらかじめ内訳を作成しておきましょう。

支給額をミスしないための対策

最後に支給額をミスしないための対策を3つにしぼって解説します。

解説する項目は以下と通り。

  • 家族手当(扶養手当)
  • 単身赴任手当
  • 営業手当

これら3つの手当は、昇給などに関連していないためミスが発生しやすい項目です。

それぞれ対策を解説します。

家族手当(扶養手当)

家族手当(扶養手当)は扶養者が増減したときに変更しなければならない手当です。

おそらく家族手当は頻繁に変更が行われるため支給額をミスしたことがある方は多いと思います。

そこで私がやっていた対策は、家族異動届に「変更前・変更後金額」と「給与変更月」を記入することです。

電子申請(ワークフロー)で家族異動届を申請するようになった時は、カスタマイズして入力できるようにしました。

そうしれば申請を見た時に「変更前がいくらで変更後がいくらになるのか」「いつから変更になるのか」把握できるので、申請があった時点で何らかのアクションができるようになります。

単身赴任手当

単身赴任手当は転勤が行われた時に発生しやすい手当ですが、転勤した従業員全員が対象となるわけではありません。

扶養家族と離れて一人暮らしをする従業員が対象になっていることが多いはずです。

つまり毎年発生しないので忘れてしまっている可能性があるということ。

ミス対策としては次の2つです。

  1. 人事異動が確定した時点でシステムに入力する
  2. 子どもの扶養が外れるタイミングで支給停止になるようにシステムに予約をしておく

①が支給する場合の対策です。

給与システムにもよりますが、人事異動が確定した時点で単身赴任手当を給与システムに入力できればベスト。システムで予約できない場合は資料を作っておきましょう。

どちらにしろ時間に余裕がある時にしっかり調べて単身赴任手当が支給になる人がいないか調べておく必要があります。

②が支給停止になる場合の対策です。

単身赴任手当は子どもが就職する年齢になると支給停止になる場合があります。扶養が外れる時期が分かった時点で給与システムに支給停止年月日を予約入力してをすると、自動的に停止がされます。

それ以外の理由で単身赴任手当が停止になる場合は家族異動届にチェックする箇所を設けることでミス対策になります。

営業手当

営業手当は部署異動のときに支給または停止になる手当です。

意外と部署異動が激しい月以外の月に部署異動が発生すると忘れる場合があるため、気を抜かずチェックする必要があります。

対策としては、部署ごとの給与支給項目一覧を出力し、明細を見比べることです。

比較した時に異動してきた従業員だけ営業手当が支給されていないことに気が付けます。

アナログなやり方ですが、私がやってきた中では一番引っかかったミス防止対策です。

また、異動があった時にチェックする項目を一覧にしたチェックリストを作成するのも有効的な対策の一つです。

労サポくん

ここで言いう営業手当は、営業部門に所属している非管理職全員に支給される手当を想定しています。

まとめ

支給額の修正で影響する項目を覚えておくと、ミスがあったときに素早く対応ができます。
今回ご紹介した控除項目は必ず覚えておきましょう。

また給与計算業務において「忘れずに変更すること」は最も重要な仕事です。

給与ミス対策は「誰が担当になってもミスしない仕組みを作る」ことが有効な再発防止策になります。

ご紹介した対策は私が経験でつかんだものです。参考程度に見ていただき、自社に合った対策を講じましょう。

以上、参考になれば幸いです。

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管理人:キタ コウタロウ
社会保険労務士・Webライター
きた社労士事務所代表
給与計算や社会保険業務などの労務業務を10年経験。その後、社労士として独立。人事労務コンサルのほか、Webメディアの執筆・監修に力を入れている労務の専門家。
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